半身(はんみ)の動き

スキー術には勿論のこと、あらゆるスポーツ等にも大切な半身動作を紹介しましょう。

ここで言う半身とは、身体を真ん中から縦に左右に分けてと考えて下さい。

どう動くかを簡単にいえば、肩が左右交互に上下する動きに合わせて、左右の足の踏み替え操作を行います。

では早速その場で、軽く足踏みをして下さい。手は下げたまま行います。そしてこんどは地面に着いた足側の肩を少し下げ、浮いた足側の肩を上げます。この時、浮いた足側の膝と股関節の力を抜いて下さい。

リズムを変えてみましょう。早くしたり遅くしたりして足踏みをして下さい。

注意することは、腰が踏み込み側に寄らない様にします。むしろ浮いた脚側に移動する感じにして下さい。身体全体が連動し、滑らかに動いてくれるようになるまで続けて下さい。

ここで姿の確認をしましょう。

身体を横向きにして、階段を一段登ります。片足だけ一段上の位置にします。スキーをしている時の身体の姿は、だいたいこの様になります。

また、動きの練習として次のような方法もあるので試して下さい。

「ほふく前進、あかちゃんのハイハイ」を真似てみて下さい。ここでは手の動きが主になってしまわないよう、股関節と背骨の動きを意識して下さい。これらを先行させて動くことが大事です。肩と腰がどのように連携して動くかを感じ取って下さい。

今は大きく動いて感じを掴んでおく必要がありますが、スキーをしている時の動きは小さく(少なく)なると思います。また、滑りのスピードが速くなればなるほど、さらに身体の動きは少なくなると思います。

 動きを言葉にするのは大変難しいです。こちらにおいでになったときに、DVDや私の動きを見てください。

私がいつも念頭において滑っていることは、「安全で、楽しく、美しく、早く、そしてより自由に」ということです。(2011年12月4日 サダハル)

 

参考資料: 栢野忠夫著「動く骨」

1971年版ドイツスキー教程2