最高のスキー日和

328日土曜日、昨日の雪がやみ、二月と変わらないゲレンデコンディションでした。我が家のお客様とご一緒に滑りました。

 年齢のせいでしょうか、皆様と一緒に滑るのは半日が限度になりました。その代り研究を続けてきた甲斐があって、短い時間で動きを理解していただける方法が分かってきたことも確かです。

今回気の付いたことですが、私が一言いえば皆さんが何の抵抗もなく動かしてくれると思っていた股関節周辺が、余程意識しないと動かすことができない方が多いということでした。腰を動かせないのは周りのスキーヤーも同じで、腰を固定させることが大事だと思っているみたいです。
 おそらく自分の感覚の中には「ドッシリとして、安定した滑り」というのが感じられるので安心するのでしょう。

 しかしこの感覚を大事にする、あるいは腰の位置を変えずに滑るという事は考えないほうが良いでしょう。それが正しいかどうかは、分からないのですから。
 間違っていると言っているのではありません、正しいかどうかは多分誰にも分からないことだと思います。もしも、もしもですよ、間違っていたら違う方向にどこまでも行ってしまい、二度と帰ってこられないということも考えられますよね。

 腰を動かすということで皆さんが一番出来にくかったのは、腰を左右に移動させることでした。外向傾姿勢ができないと難しいのですが、今のカービングスキーはこの姿勢がなくても鋭いターンが出来るので、殆どの一般スキーヤーがやりません。しかし私は、この外向傾姿勢を大事にしています。

 この姿勢から生み出される「ちから」は想像以上のものがありますし、ターンにおける円心力や、雪面からの抵抗を身体に感じさせないようにする為の形にもなるのです。世界の一流レーサー達も同じように考えているのですが、SAJの皆さんがこれからどうするか見守ります。

この間の技術選での滑りは日本独特なものなのですが、だからと言って大半の選手が同じような滑りをするというのは、どうかと思いました。個性が全くと言っていいほどありません、このように人間を標準化させるようなことを、私は良いことだとは思いません。

 この方たちが10年の長きに渡って行ってきたことは、そうやすやすと元には戻らないでしょうが、選手やコーチからSAJのスキー技術を変えていかなくては駄目だと思います。トップの人達の考えをそのまま下に伝えるのではなく、皆さんのところでもう一度練り直して下さい。それでも彼らは、昨シーズンにやっと過ちに気付いたようですが、どう修正したら良いのかが分からないのが現状でしょう。一般のスキーヤーのことをもっと考えてほしいものです。   (2009年4月4日  サダハル)