シュテムターン(中・上級編)

谷足のシュテムによるターン(片足でおこなうプレターン)

 

ターンの予備的な動作と考えてください。斜滑降から直接ターンにはいるのではなく、いったんスピードをコントロールしてからはいるので確実な回転ができます。

谷足シュテムの技術は、斜滑降から谷足を回して、谷スキーのテールを開きます。このとき谷脚を曲げ荷重します。これによって、谷スキーのエッジが立てられ谷脚にバネ(力)が蓄えられます。

そして谷スキーのエッジにしっかり乗って踏み切り、バネを開放して山スキーに乗りこみ、その山スキーに荷重して回転します。

 

 

<ターンのコツ>

山スキーは、谷スキーのテールを開きだしたときに次のターンの準備ができるように角をゆるめフラットにします。

山スキーに乗りかえる時、ローテーションの動きが生まれることがあります。これは、初めのうちはターンの助けになりますが、上達するに応じて取り除くようにします。

谷スキーを開くとき、身体を前横に曲げる。谷膝方向に曲げる感じです。

<練習法・バリエーション>

谷スキーのテールの開き巾をかえる。

大きく開いて力強く蹴る滑り、わずかな開きでタイミングをとる滑り。

山スキーに乗りかえるとき、谷スキーに少し荷重したまま行う。

 谷スキーを浮かせることなく、谷膝を「くるりん」と回転方向にまわす。

 

スキーで行われるターンは、すべてスキー板がコントロールされたなかで行われるべきです。そして技術は、スキー板をコントロールして止めるということが大事だと思います。

スキー板をコントロールすることが技術の根底になければ、いくら上達しスピードを出せるようになっても暴走と言われるようなターンしかできないと思います。(2012年11月6日 サダハル)

参考資料1972年ドイツスキー教程(福岡孝純訳)〜