大失敗

後悔先に立たず。

私がスキー学校の役員だったころ、良いと思って作った「システム」が、今は汚点として心に引っかかっています。何かと言うと、プライベートレッスンの「指名制度」です。

これは、「指名されるような良い指導員になれ」という事で始めました。小さな問題は幾つか発生しましたが、たいしたことも無く何年も順調だったように思います。

大半は上級者が指名するので、当時の指導員はそうとう勉強し、滑りこんで技術を磨いていました。

初中級者はどんどん上手くなりますが、上級者をレベルアップさせるのは難しい事ですから、スキー以外の事までも学ばなくてはいけません。例えば(私は学んでいませんが)行動経済学・行動心理学などは参考になるのではないでしょうか。

指名制度の弊害でしたね。

教える方(指導員)は自分ではそのつもりがなくても、相手の心の中に入り込み「侵略」してしまうことが多いのです。相手の心を征服しようとするのが、人間の心理かも知れません。

要するに「私がいなければ、スキーが出来ない」というような教え方を、知らず知らずのうちにしているのです。<結果、何回も指名してくれる>

この様に、生徒の心の中に入り込み、相手の心をコントロールしてしまうのです。これを、「意識しなくても自然にそうしてしまっている」ということを、スキーの指導員は知るべきです。知らないという事は罪だと思います。

これでは、判断力のない人間を育てることにしかならないと思います。

スキーを通して、自分の身体の精妙な働きを、体感して欲しいと思っています。そうでなければ、スキーをやる意味がありません。スキーほど心身を鍛えてくれるスポーツは他にないのですから。

私は、スキーは非常に難しいスポーツだと思います。しかし、その難しさに取り組むことが、「感覚・判断力」を磨くいい機会だと思っています。(2016年5月17日 サダハル)