大切な事だったのに!

横滑りとシュテムターンは、安全なスキー操作に欠かすことが出来ない技術だったのです。それをないがしろにしてきた組織には、正直うんざりしていました。

最近見直されたらしいですが、「なんだかねー」といった感じです。講習会風景も、何のためにやっているのか理解できません。ただ種目としてやれば良いというのではないと思います。横滑りとシュテムターンのあり方・捉え方を間違っているのでは、と思います。これではスキーが上手くなるのではなく、下手になっていくと思います。(間違いなく)

今回はシュテムについて書きますが、201210の補足です。

簡単に言うとシュテムターンは、プルークボーゲンとパラレルターンの間の技術で、幅広く使われているターンです。この技術で連続ターンをするには、片方ずつスキーの角付けを切り換えてターンをすることになります。スキーを開いたり閉じたりしながら、角付けを切り換える訳ですが、この時に「上半身の動き」に気を付けましょう。

殆どの方が上体を反らせてシュテムをしています。

これは悪い事ではないのですが、この胸を起こしたままの状態で次の動きに移行しない方が良いと思います。このままだとスキーの後ろ側に重心の乗る確率が多くなり、身体より前の方でスキーを操作するようになってしまいます。

1級以上の方や指導者でも、胸を反らしたままスキーを操作している方が多くいます。なので、シュテムの段階で次の動きを覚えると、後が楽になりますからがんばりましょう。

身体を反らせたら、次は丸まることが大事です。

身体を反らすことがいけない、というのではありません。上体を反らしたら、ターンを仕上げていく段階で、「のれんをくぐる」様に身体を曲げるのです。居酒屋の「のれん」をくぐる動きは、スキーのいたる所で使います。(実はこの動きの表現は、元デモの茂野裕子さんに教わりました)

この動きがスキーでも出来るようになると、「上下動」というのが「胸を広げて、縮める動き」、「肩甲骨を寄せて、広げる動き」と同じ感覚になってきます。

私はSAJを批判しているのではありません。彼らの勉強不足を補足しているだけです。(2015年5月20日 サダハル)